日税FPメルマガ通信 第293号

<退職を機にセカンドライフの資産運用を考える>

平成30年6月25発行

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 退職をすると、長年働いた報酬として退職金が支払われます。今や人生100年時代。65歳で定年を迎えても、残り30年あまりの人生を考えなければいけません。

 豊かなセカンドライフのために、退職金などで資産運用を検討する人も少なくありません。ただし、限られた時間の中で、有用な資産運用はあるのでしょうか。まずはセカンドライフならではの資産運用の基本を押さえましょう。

■1.資産運用の前にやっておくべきこと

 まず、退職金を得ると意欲満々で投資を開始する人がいます。しかし、資産運用の一環として退職金を投資に回すにも関わらず、資産を殖やす人がいる一方で、大事な資金を失う人も少なくありません。

 確かに投資は資産運用において重要な要素です。しかし、退職金は老後の生活に必要な資金でもあり、余剰資金ではありません。リスクを取りすぎた投資で運用するのは危険です。

 そもそも、退職金を得るまで自分の資産の収支を知らない人も多いのではないでしょうか。毎月入ってくる収入に対して、消費や浪費などの支出のバランスも知らないまま、投資を始める人は失敗しやすいです。

 資産の流れを知らないため、老後の生活資金となる退職金を投資につぎ込みすぎる等、最初から失敗しやすい状況が揃っています。まずは、自分の手元にある金額と年金など今後入ってくる資産、月々の生活資金がどの程度必要なのかを把握します。投資に回せる資金がどの程度あるのか知るのも重要な要素です。

 

■2.資産運用で守るべき鉄則とは

 まず、資産運用=投資ではありません。投資はあくまでも資産運用の一環であり、人によっては投資が不要のケースがあります。投資といっても投資方法や投資対象である金融商品は千差万別です。

 どういった投資手法や金融商品がベストであるかは人それぞれです。退職金を含めた資産を、自分が死ぬ時にどうしたいのかを考えておく必要があります。

 子供や孫がいる方は、なるべく多く資産を残したいと考えるでしょうし、すでに独り身で資産を残す必要がない方もいらっしゃるでしょう。もし、資産を残す必要がないなら、無理に投資をせずに、年金と退職金等を取り崩すだけで十分に生活できる可能性もあります。

 

■3.安全資産と金融資産の割合を考える

  つまり、セカンドライフにおいて重要なのは、安全資産と金融資産の割合を、自分の理想とするゴールに向けて設計することです。

 生活費用として必要な分は、安全資産として預貯金などで手元に残し、残りの資産で投資などを行います。金融資産はいずれにせよ元本保証されていませんので、多少の損失を被ることも想定しながら年率何%で運用していくのが良いかを検討すると良いでしょう。生活できるだけの資金があれば、投資にも余裕を持って取り組むことができるはずです。

 

 

<著者プロフィール>

福田 猛

ファイナンシャルスタンダード株式会社 代表取締役

大手証券会社入社後、10年間、1,000人以上の資産運用コンサルティングを経験。2012年IFA法人であるファイナンシャルスタンダード株式会社を設立。独立系資産運用アドバイザーとして数多くのセミナーを主催し、幅広い年齢層の顧客から支持を受け活躍中。

著書に「金融機関が教えてくれない 本当に買うべき投資信託」(幻冬舎)がある。

2015年楽天証券IFAサミットにて独立系ファイナンシャルアドバイザーで総合1位を受賞。

 

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参考

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